「Count Down Live」

'97.12.31〜'98.1.1 白馬村

ほんとはまさか行けるなんて思ってなかったライブです。私の再結成TULIPは9/29の地元で終わったつもりでいましたし、すでにPiccadilly Circusでの上田さんを見てきた後でもあったのです。
ライブ参加を決心したのが2日前。ステージでその姿を見るまでずっと「またTULIPを見ることができる」ということが信じられないでいました。ほんとにそこにいるのかな????だったのです。

31日当日朝8時頃に我が家を出発。愛車ミニカにSKIまでつんではじめて高速道路を走るという私にとっては相当な冒険でした。Back Music は「Ueda Special」(ようは上田さんのヴォーカルの曲だけ入れたテープ)。気分はすっかり独身!自由の身なのです。
10時過ぎに現地に到着。先についているはずの「初めて会う」友人たちにTELお互いの服装を確認して指定の場所へ。「わぁ〜garryさん!」「わぁ〜○○さん?、××さん??」「どうも〜はじめまして!」…馴れ馴れしく大騒ぎした挙げ句に「はじめまして」って周りで見てたらきっとこの集団はなんなんだ??だったのではないでしょうか?

今回ライブをいっしょに見た3人と私。実にうまくできていてそれぞれ「ごひいき」が違うのです。4人ということは…そう一人だけ足りない、それが姫野ファンだったんだけど…

さて、本題のライブです。いくら暖冬とは言え冬真っ盛りのSKI場です。しかも夜中のライブなわけでとにかく寒い!SKIウエアの下に3枚4枚とシャツやセーター、ストッキングにSKIタイツ2重3重に着込んでいてもじっとしてたら手足の感覚がなくなってくる。「こんなところでライブやってメンバー倒れないかな…いくら若く見えてもやっぱり年が年だし」なんて心配まで…(ごめんなさい、いえほんとに心配してたんですよ)「ちゃんと演奏できるのかな?」「ねぇ、もしかして“AAA'97”みたいに生ギターコーナー形式でちょっとやって終わりってことない?」開場の時間がくるまでこんな会話が続きます。何しろ話が決まったのだって急だったし、ましてや「タダ」でTULIPが見れるなんて…やっぱりなんだか信じられないのです。
そして開場。ステージの前までとにかく一目散に走るのだけれど目の前はものすごい数の階段。いくら気持ちは若くても体力は正直で途中で息切れ、それでも真ん中あたりの前から2番目の位置を何とかキープできて落ち着く。(いすなどありません。ALL STANDINGです。)
ステージを見ると見慣れたTulipのロゴ入りドラムセットが…「お〜フルでやるよぉ」まずは一安心。「もち時間どのくらいかな?またお決まりヒット曲ナンバーだけ?」やっぱりどんなステージになるのか気になります。ステージまでの距離もかなりあります。野外だし仕方ないか…

最初は「共演」のモモクロピック、「KENJIRO」、そして沢田聖子と続きます。客席は振舞い酒もあってか何を言っても盛り上がってる感じになっています。
いよいよチューリップ登場!!「きゃぁ〜〜〜〜〜〜!!!」・・・・・・・・・・・???????「ねぇ、どれが誰???」ステージに現れたメンバーは私たちに負けないくらい「パンパン」に着込んで更に帽子まで…それぞれ定位置につくまでどれが誰だか確信がもてなかった。ところがさすが上田さん!なんと彼だけはまるでツアーの時と同じ衣装、ただシャツだけだったのがその上にグレーのジャケットを着ただけ。「この寒さにそんな薄着で大丈夫??」なのです。そりゃ、着膨れていたらドラムが叩きにくいのはわかるけど…これぞプロだじぇい!
Openingは何と「あいつが去った日」。へぇ、やってくれるねぇ…ファンだけがきてるわけじゃないこういうステージでこの曲からはじめるとは思いもよらなかった。そして「新しい地球をつくれ」え〜これってツアーと同じ。客席はとにかくすごい盛り上がりようです。もしかしたら私がみたツアー中のコンサートよりも盛り上がっていたかもしれないくらいです。そのせいか財津さんのMCもなんだか違う。やっぱり今日は「お祭り」なのです。おもいっきり羽目を外して楽しんじゃえ!です。(ライブの時はいつもか?(^^ゞ)そしてやっと世間的なおなじみの曲「僕がつくった愛のうた」「悲しきレイン・トレイン」と続きます。姫野さんの声ツアー中よりすごくのびていた気がしたのは私だけ?気温が低くて空気が澄んでいたせいなのか、野外だからか音がいつもと違うなんて言うのかなぁ、透明感があるような…表現しきれないけどとにかく不思議な空間です。そしてドラムを叩く上田さんがすごく遠いところの人に 見えて仕方ありません。Piccadilly Circusであんなに近くでドラムを叩いていた人が遠いところにいる。ステージとの距離感だけじゃなくてほんとに「雲の上の人」なのです。「おんなじ上田さんなのになぁ…」この感じ方の違いってなんなんだろう???
そして安部さんのMC。安部さんのテンションもツアー中と違う…
'97締めくくりの曲として「虹とスニーカーの頃」・・・この曲を持ってきたか。私としては違う曲のほうがうれしかったな。でも、これが妥当なんだよね、こういう場では。財津さんは曲の途中で「黒の箱」で目隠ししてあったストーブをわざわざ客席に見えるように向きを変えるというお茶目ないたずらまでやってくれる。

これで1部終了。一時退場していよいよ「Count Down」の時を迎える準備が始まる。出演者全員が再びステージに集まる。しばらくしてからメンバー再登場。バラバラと…あれ?上田さんは?ちょっと遅れ気味に黒のグラウンドコートを着て一度ステージ上に出てきてからすぐにコートを脱いでステージ袖のスタッフに渡しに戻られる。そういうしぐさもかっこいいんだなぁ…
メンバーみんなステージの前方に出てたのだけど上田さんだけはさっさと「自分の定位置」ドラムセットのほうへ…「Count Down」くらい前でみんなと一緒にやってくれればよかったのに。
そして財津さんの弁「今日は全然のらない予想だったんですけどすごいのってますねぇ、うれしいですねぇやっぱ正月ですねぇ」財津さんこれって本心?
そして「5,4,3,2,1 HAPPY NEW YEAR!!!」なのです。
上田さんと同じ場所で新しい年を迎えられるなんてこんな素敵なことはありません。'98年はすっごくいい年になるぞぉ!!!

年が明けて第2部です。年明けの一発目は「サボテンの花」。NHKの「行く年くる年」の中継が入るというしこの曲しかなかったんだろうなぁ。会場もみんな一緒に口ずさんでます。曲の途中には花火もあがって歓声が…
曲は「青春の影」へと続きます。目を閉じてコーラスの上田さんの声を聞いているとなぜか髪の長い当時の上田さんの姿が現れます。そう、あの頃からずっと上田さんは「遠い人だったんだ」響き渡るドラムの音になんだか涙が出てきそう・・・まさかこれで終わりってことないよね?
安部さんの「明けましておめでとうございます!」から始まるMCそして「25年前の曲になります。」と「心の旅」、「銀の指環」へ。ひときわ高くなる歓声。私たちももう大騒ぎなのです。ステージから見えていたのか疑問ではありますがどうも姫野さんに笑われた気がして仕方ないんだけど…(実は踊りまくってた私なのです^_^;)気のせいだよね???
そしてなんと!「あの娘は魔法使い」へぇ、これって意外な選曲!カウベルが聞こえる!これがないとこの曲を聞いた気がしないんだよねぇ。最後に聞けてよかった。でも、昔のカウベルの音のほうがもっと高くて「カンカン」って感じだったような。どっちがいいとか悪いとかの話じゃないんだけど「聞きなれたもの」のほうがなんとなく安心できるというのか・・・
この曲が終わって財津さんの口から思わぬ一言が・・・
「さぁ再来年、再来年ですよ!再来年(念を押すように)2000年にまたお会いしましょう!!!(間)TULIPで!!!」
ん??聞き間違いじゃないよね?確かに「TULIPで」って言いきっちゃったよね。ツアー中はあれほど「まだ分かりませんが」なんて濁してたのに…
財津さん、ほんとはこういうこと言うつもりなかったんじゃないですか?なんだかその場で意を決したように言い出した風に見えたのだけど…「2000年は確定」信じていいのですね?でも、上田さんほんとにそれでいいの??う〜んなんだか複雑だなぁ…うれしくないわけじゃぁないんだけど…うまく言えない。
で、ラストは「夢中さ君に」アンコールの声もたくさんかかったのだけれどそれもかなわずライブは終了しました。

でも、このライブほんとにとっても楽しかった!曲は少ないのだけれどすごく充実したライブに感じたのです。会場のお客さんの反応もすごくよかったし最後にこんな素敵なライブを見れてよかったねって、ツアーもいくつか見たけれどなんだかどの会場のものよりもコンサートらしかった気がしてものすごい満足感だったのです。
上田さんがすごく遠く感じたのになぁ。お正月のせいかなぁ…感傷に浸る事なく無条件で楽しんでいられたような…とにかく不思議なライブだったのでした。